フリーランスは“無収入リスク”が怖い?現場の実態とAI時代の展望

目次
はじめに:フリーランス最大の不安「仕事がなくなるかも」
フリーランスになると、誰もが一度は「案件が途切れたらどうしよう」「収入がゼロになるかも」と不安になります。 特にSIer出身者は「安定=正社員」という価値観が根強く、フリーランス=不安定という印象を持ちがちです。
しかし、実際の現場を見てみると、その不安は“情報不足”や“過度な未来不安”から来ていることが多いのです。 本記事では、現場の実態とAI時代の展望から、無収入リスクの本質を解きほぐします。
現状:案件は選べるほどある(普通の仕事ができればOK)
現在のフリーランス市場では、案件は常に動いています。 特別なスキルがなくても、「普通に仕事ができる人」なら案件は選べるほどあるのが実態です。
たとえば:
- 設計書が書ける
- 報連相ができる
- 納期を守れる
- ドキュメントを残せる
- チームと協調できる
これらができれば、十分に需要があります。
正確には、実際にはまず"経験"を問われますが、
そんな経験をしている人がいないから、フリーランスへ案件が流れているわけで。。。
ベンダーとしても余裕がなくなってくると、該当領域未経験でも人を採りにいきます。
🧩 案件が無い人の傾向
案件が見つからない人の多くは、スキル不足よりも「条件や領域を絞りすぎている」ことが原因です。
例えば「Vue.jsしかやらない」や「このパッケージのこの領域限定」 等です。
IT業界にもトレンドはあるので、そのトレンドと、あなたのスキルや経験が
運よくマッチしていれば良いですが、
そうでない場合、該当案件は少なくなります。
後、当然あなたの経験・スキルに見合わない高額単価で探している場合も同様です。
🔄 新しいことへの挑戦も必要
フリーランスには、ベンダー社員(プロパー)や、抱えている協力会社社員では
人材を確保できなかった領域の案件が流れて来ます。
(当然単純に人が足りないということで、王道のスキルや領域の案件もありますが)
なのでフリーランスの場合は、「やれること」だけに固執せず、柔軟に対応するのが良いと思います。
流れてきている案件=フリーランスへ需要のある領域ということでもあるので。
“ある程度新しいことにも挑戦するスタンス”が、継続的な案件獲得につながります。
AI進化の不安:本当に仕事が奪われるのか?
ChatGPTなどの登場で「人間の仕事がなくなる」と言われがちですが、現場の実態は違います。
AIは確かに進化していますが、それを使いこなせる人はまだ少数派。 ユーザ企業のITリテラシーが追いついていないため、“人間によるサポート”の需要はむしろ増えています。
| 領域 | AIの限界 | 人間の役割 |
|---|---|---|
| 要件定義 | 文脈理解が難しい | ユーザとの調整・翻訳 |
| 設計 | 業務構造の把握が困難 | 業務フローとの整合性 |
| 実装 | コード生成は可能 | 品質管理・例外処理 |
| 運用 | 自動化は可能 | 想定外対応・説明責任 |
AIは「道具」であり、「使う人」が必要です。 その“使う人”としての役割は、今後も確実に残ります。
30年スパンで見ても、仕事がゼロになるとは考えにくい
AIが進化しても、社会全体のITリテラシーは急には上がりません。 ユーザ企業の現場では、むしろ「人が足りない」状態が続いています。
30年後に“完全自動化”されるとは考えにくく、人間の役割はむしろ変化・再定義されるでしょう。
- AIを使う人
- AIの結果を評価する人
- ユーザとAIの間をつなぐ人
こうした役割は、技術が進化するほど重要になります。
まとめ:無収入リスクは“現場を知らない不安”から生まれる
- 案件はある
- AIは補助
- ユーザは人を求めている
無収入リスクは「情報不足」と「過度な未来不安」から生まれます。 フリーランスとして安定するには、“普通に仕事ができる”+“変化に適応する”+“挑戦する姿勢”が重要です。